光ったらアウト?オービスの速度判定と罰金

光ったらアウト?オービスの速度判定と罰金

撮られる前に知っておきたいオービスに関する基本情報。

オービスにも色々と種類がり、レーダー探知機で検知できるものやGPS機能がないと対応できないものまで。

「速度が何km/hで反応するの?」、「どんな感じで光る?」、「光った後の処分は?」などオービスの気になる部分を解説。

オービスとは?種類と基礎知識

一般的にオービスと呼ばれるのは「速度違反自動取締装置」のこと。

オービスを設置した特定の位置を通過した車両の速度を計測し、一定の速度に達している場合は交通違反の証拠として撮影…と、この一連の作業を自動で行なう装置です。

機種によって測定方法や撮影方法に違いがあり、対策方法にも違いがあったりするわけです。

1970年代に日本で最初に導入されたのが、アメリカの旅客機メーカー「ボーイング社(boeing company)」が製造した「オービスⅢ」という機種。

これを東京航空計器という会社が輸入販売を開始、ここからオービスという名称が広く認知されるようになりました。

(※ 日本では東京航空計器がオービスという名称で商標登録済み。)

実は他の会社が製造したオービスではないものもありますが、日本で最初に認知された機種がオービスだったこともあり、一般的な名称として認知されてしまっているようです。

以下はこれから紹介するオービスの種類をまとめた一覧になります。

種別測定方法撮影方法
レーダー式オービスレーダー式フィルム式
新Hシステムデジタル式
ループコイル式オービスループコイル式フィルム式
新ループコイル式オービスデジタル式
LHシステム

レーダー式オービス

速度違反取締りのために導入された最も古いタイプ。

頭上に設置された速度測定する装置から電波(電磁波の一種)を照射して速度を測定し、一定の速度に達した車両を道路脇(もしくは頭上に設置している場合も)に設置しているカメラで撮影するという流れ。

測定方法は「レーダー式(ドップラーレーダー、doppler radar)」と呼ばれるもので、ドップラーレーダーとはドップラー効果を利用して移動速度を測定するレーダーのこと。

ドップラー効果
簡単にいうと救急車のサイレンの原理で、発生源と近距離なら短波長(高い音)、遠距離なら長波長(低い音)になるというもの。
レーダー
標的に電波を照射、反射した電波を受信する装置。

測定に用いられている方法は野球のスピードガンと同じく「ドップラー効果」で、電波を照射して反射した電波から速度が算出されます。

この機種の稼働中は常に電波が照射されている状態であるため、レーダー探知機での検知が容易というデメリットがあります。

撮影方法はフィルム式なのでフィルムが切れれば撮影は不可能に。

整備が追いつかず整備不良によるフラッシュの「空だき」が起こることもあり、この場合はオービスが光ったとしても撮影されていないのでセーフになります。

…なんせ古い機種なので時代に取り残された感はありますね。

フィルム交換の手間、デジタル化への高額費用の壁、レーダー探知機での検知が容易、検知に対応したオービスも登場しているなどから、整備されず放置されている機体も多いといわれています。

いまだ現役で活躍している機体もありますが減少傾向。

ループコイル式オービス

前項目で解説した電波の照射を行なうレーダー式と違い、磁気による速度計測を行なうのがループコイル式オービスの特徴。

地面に埋め込まれたループコイルで車両の速度を計測、一定の速度に達していることが確認されると、道路の脇に設置されたカメラで撮影という流れ。

地面に埋設されていることから耐久性が低いとされていますが、レーダー式よりも測定の精度が高い、車両が連続で通過しても計測可能、速度測定に電波の照射がないため、レーダー探知機で検知ができないなどの特徴があります。

もともとの撮影方法はレーダー式オービスと同様にフィルム式でしたが、デジタル式(CCDカメラ式)への変更が進んでいるため注意が必要です。

CCDとは?
イメージセンサー(撮像素子)はCCDとCMOSに分類され、光を電気信号に変換する撮影に欠かせない装置。その役割から網膜、重要度からデジカメの心臓部とも。
以前はCCDの方が高画質(その分高価)でしたが、CMOSの技術開発により高画質化したことで現在の主流はCMOSに。

ループコイル式の大きな特徴となるのがレーダー探知機で検知できないことと、目立たないため視認しづらいことにあります。

速度測定装置が地面に埋設されているため、レーダー式のように頭上に目立つ設備が備わっておらず、撮影用のカメラは道路脇に設置されていますが、運転者からすると視認するのがちょっと難しく、初見では余程注意深く見ていないと見つからないかと。

また、レーダー探知機での検知は無理なので、GPS機能を備えた探知機でないとループコイル式には対応できません。

運転者泣かせの機能を備えたタイプといえるわけです。

新Hシステム

新Hシステム

見た目からはんぺんとか豆腐とか呼ばれる白いボックスがポイントの新Hシステム。

阪神高速道路に設置されている丸型は初期型のノーマルなHシステムで、「元祖Hシステム」とも呼ばれています。

阪神高速道路に最初に運用が開始されたことから阪神の頭文字をとって「Hシステム」と名づけられたという説もありますが、正式名称である「高速走行抑止システム(high speed control system)」の頭文字からHシステムと呼ばれるように。

測定方法はレーダー式。

上部に設置された白いボックスが下を通過する車両の速度をレーダーによって計測、一定速度に達した車両を一緒に設置されたカメラで撮影するという仕組み。

撮影方法はデジタル式となっているのでフィルム切れは起こりません。

レーダー式なので電波の照射による測定となりますが、電波を短時間で単発的に照射するため、レーダー探知機で検知されにくいという特徴があります。

…とはいえ、レーダー探知機による探知が難しかったのは一昔前の話で、今ではこの特有の電波も検知できるレーダー探知機が流通しています。

Hシステムは三菱電機が製造していましたが製造から撤退し、現在は管理のみとなっていることから、今後は撤去はあっても新しく設置されることはないとされる機体です。

LHシステム

名称はHシステムっぽくて形状はNシステムに似ているLHシステム。

Hシステムという名称がついていますが製造メーカーは東京航空計器、測定方法はループコイル式でLHシステムの「L」はループコイルの頭文字。

撮影方法はHシステムと同じくデジタル式。

これも電波を照射しないのでレーダー探知機での検知が不可能なタイプ。

…が、ループコイル式と同じくGPS機能があれば対応可能。

形状が「Nシステム」と似ているため「こんなところにオービスが?」と混同されがち。

Nシステムとは?
Nシステムは「自動車ナンバー読取装置」で、手配車両のナンバー照合など犯罪捜査に用いられています。撮影機能は搭載されていますが速度測定装置が搭載されていないため、速度超過で通過しても取り締まることはできません。

撮影はHシステムと同じく上空からとなっており、CCDカメラと一緒にフラッシュ(閃光装置)もセットで設置されています。

遠目に見るとNシステムと見分けがつきにくいですが、正面から見て左側に赤色灯(パトランプ)付きの白い長方形ボックスが設置されているのが目印になります。

また、速度違反の撮影に欠かせない警告板の有無も大きな違いとなります。

オービスの設置している場所

GPS機能付きのレーダー探知機やスマホによるアプリの使用という方法もありますが、オービスの設置を事前に察知する方法は他にもあります。

(…ただし、運転中のスマホ操作は違反の対象となるため注意。)

オービスが設置されている区間には必ず「自動速度取締機設置区間」や、「無人速度取締路線」といった表現の警告板が設置されているため、この看板に注意しておけばオービスを回避することができるというわけです。

「警告板を設置するのはなんで?」と疑問に思う人もいますが、警告板の設置が法律によって規定されているわけではないので、これは義務というわけではありません。

例え警察であっても無断での撮影は肖像権の侵害にあたるとして、肖像権の侵害を考慮して事前告知(警告板の設置)があるというわけです。

…とはいえ、速度を出すほど見落とす可能性も高まるのでご注意。

オービスの光り方

気になるオービスの光り方について。

基本的には「あれ?光った?」程度の光ではなく、「あ~やられたな~」と認識できるはっきりとした発光があります。

さすがに逆光などの条件があると認識しづらくはなりますが、昼間であるとか雨が降っているとかの時間帯や天候に関係なく、認識することのできる発光です。

「あれ?光った?」程度の光である場合は、ライトの反射などによる誤認であることがかなり多いです。

「2秒とか3秒とか光った」など光る時間が長い場合も別の光で、オービスのフラッシュは1秒に満たない瞬間的な発光しかありません。

オービスの光り方はyoutubeなどの動画サイトにも多くアップされているので、どういった感じの光り方なのかを確認することができます。

結構がっつり光るので始めて見た場合はビックリするかもしれませんね。

※ 以下の動画は10秒のところで光り方が確認できます。

また、雨天時の速度規制を気にしている人も多いですが、今のところ速度規制の度にオービスの設定を変更することは現実的ではありませんし、実際に聞いたこともないのでそれは起こりえないかと思います。

赤外線だから赤く光る?

オービスについて知るならあわせて知っておきたい赤外線について。

「赤外線を使っているから赤く光る」と認識している人もいるようですが、赤外線は目に見えない「不可視光線」で、赤いと視認できる可視光線とは波長の違う光です。

「赤が付くから?」、「こたつの色から?」などから「赤外線=赤い光」と誤認する人も多いですが、赤く見えるように手を加えているだけで、赤外線が赤く見えるわけではないのです。

また、「撮影のために光らせている?」というのも間違いであり、赤外線カメラを使用すればフラッシュがなくても撮影は可能です。

オービスが撮影時にフラッシュを使用するのは撮影のためではなく、フラッシュによって運転者に違反であることを印象付けるためといわれています。

オービスが反応する速度とは?

オービスが何km/h以上なら撮影されるというのは、正式発表されているわけではないので明確な数値は不明です。

一般的にいわれる高速道路で40km/h以上、一般道路で30km/h以上というのは数々の情報から推察されたものです。

「おおよその目安」として広く認知されていますし、大きくぶれている感じもしないので当てにしやすい数値かと思います。

また、前の項目でも触れたオービスの光なのかよく分からないという場合でも、メーターの速度をすぐに確認することが判断の基準になるかと。

関連記事:「免停注意!スピード違反の点数や罰金について」

オービスが光った場合の罰金など

オービスは上記のように高速道路40km/h以上、一般道路30km/h以上で撮影するようになっているのでいわゆる一発免停以上の処分となります。

過去の行政処分歴0回(免停、免取が0回)でも一発免停となりますが、速度超過による加点は12点までしかないので一発免取にまでなることはありません。

(※ 行政処分歴0回での一発免取は15点以上。)

(※ 免停についての詳しい解説は別記事の「運転不可?免停の点数と免停期間について」をご覧ください。)

種別速度点数
一般道路50km/h以上12
30~49km/h6
高速道路50km/h以上12
40~49km/h6

関連記事:「まとめ!交通違反点数と反則金の一覧」

オービスが光った後の通知

一般的にいわれているのは通常1~2週間程度、早いときで数日~1週間以内、遅いときで1~2ヶ月、2ヶ月来なければセーフというもの。

これには撮影されたオービスの種類が関係します。

フィルム式であれば現像そのものの作業時間はそれほどでもありませんが、それを含めたフィルムの回収なども必要なためちょっと遅れがちに。

デジタル式は画像データが転送される仕組みになっているため、フィルム式よりも早く通知が届きやすいといわれています。

また、免許証の住所変更は警察署や運転免許試験場などで行なう必要がありますが、これをしていない場合は通知書の到着が大幅に遅れることも。

遅いときは3ヶ月~半年程度で通知書が届けられるケースもあるため、「2ヶ月来ない=絶対来ない」ではなく、「2ヶ月来ない=可能性が低くなる」と考えたほうがいいでしょう。

大まかな目安とするならまずは2ヶ月程度様子を見ればよいかと。

…ちなみに速度超過の違反は3年で時効成立となります。

「刑事訴訟法」による時効
第250条 第2項 第6号 長期5年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については3年

…ちょっと気の長い話ではありますが、3年経過すれば間違いなく安心となるわけです。

あと、オービスで撮影されても通知が届かない場合もあります。

この記事でも触れましたがフィルム式のオービスであれば、そもそもフィルム交換がされていないなどの整備不良によるフラッシュの空だきの可能性があります。

他にも証拠となる写真が不鮮明になってしまった場合、レーダー式であれば雨の影響などもあるため、「フラッシュの確認=通知」とならない可能性も十分にあります。

関連記事:
「点数リセット!?違反者講習の条件や内容について」
「違反の確認?運転記録証明書の取得について」

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