盗難対策!イモビライザーとは?仕組みなど

盗難対策!イモビライザーとは?仕組みなど

日本においても標準装備として普及が進んでいるイモビライザー。

政府は盗難防止対策を強化するため義務化を検討しているという話も。

日本で普及が始まったのは2000年(平成12年)以降のことであり、実はすでに10年以上もの時間をかけてじっくりと普及が進んでいる感じ。

そんな今さら人に聞けないイモビライザーの基本的な仕組みなどについて。

イモビライザーとは?

簡単にいうと従来より高いセキュリティー性をもち、IDコードの認証によってエンジンを始動させる防犯システムの名称が「イモビライザー(自動車盗難防止システム)」。

例えばキーを直接キーシリンダー(鍵穴)に差し込むタイプでは、物理的に鍵山と合わせて照合、一致すればエンジンが始動するという仕組みになります。

しかし、物理的にこの組み合わせを再現することができれば、不正に作られた合鍵でもエンジンを始動できるというのがデメリットになります。

イモビライザーでは専用キーのIDコードと車側のIDコードが、物理的ではなく電子的に一致することでエンジンが始動できるという仕組みになっています。

これにより専用キー以外の複製品では、キーシリンダーに差し込むことはできてもIDコードが一致しないため、エンジンを始動することはできないのです。

合鍵の複製が非常に困難なため防犯性が高いというわけです。

(※ 参考:「イモビライザー」 JCSA)

日本で普及が始まったのは2000年以降ですが、欧州では1990年代には既に装着することが義務化されており、イモビライザーの普及率はほぼ100%といわれています。

イモビライザーの装着義務化により車両盗難被害は義務化前と比較すると、半数以下に減少していることが明らかにされています。

…ちなみにイモビライザーという名称は英語でスペルは「immobiliser」、「immobilize(イモビライズ)」からきた名称で、「不動化する、動かなくする」という意味をもっています。

車両盗難件数の減少

車両盗難件数の減少

イモビライザーの普及が進んだことにより、自動車盗難の被害件数も年々減少しているとされていますね。

警察庁の「平成26、27年の犯罪情勢」によると、2005年には46,728件だった自動車盗難の認知件数は、2010年にはおおよそ半数の23,970件、2015年にはさらにその半数近くとなる13,821件にまで減少という結果に。

10年でおおよそ4分の1近くの減少というのは凄いですね。

こうなると防犯性の高さにも期待を感じたくなります。

関連記事:「要チェック!車盗難ランキングなど統計資料のまとめ」

不正なエンジンの始動を予防

ついついセキュリティー性能が凄そうなイメージをもってしまうイモビライザーですが、あくまでエンジン始動にかかる部分のセキュリティーを高めるためのものです。

エンジンを始動させる部分とは違う箇所での不正には対応しません。

例えばエンジン始動に関係のない車上荒らしや、レッカー車を使った車の盗難などではこのシステムでは防犯することはできません。

防げないのではなく守っている場所が違うと考えるべきですね。

セキュリティーアラームとの違い

セキュリティーアラームとの違い

セキュリティーアラームとは日本語でいうと「盗難防止警報システム」のことで、音(警報)によって盗難の危険を知らせるシステムになります。

これはセキュリティーアラームによくある話ですが、夜中に車の警報が鳴ってうるさいな~と感じたことはありませんか?

感知センサーの感度が高すぎるとちょっとした振動などにも反応し、誤報となってしまうケースは少なくありません。

…話がそれましたがセキュリティーアラームとは警報による盗難防止装置で、イモビライザーは電子的なロックによる盗難防止装置という違いがあります。

車両保険のイモビライザー割引

これはイモビライザーシステムを導入している場合のメリット。

盗難被害の減少につながるということは、保険会社にとってリスクの減少にもつながるため、「イモビライザー割引」として車両保険を安く抑えることにもつながります。

(※ 自動車保険料の全体から割引というわけではなく、車両保険に加入している場合に車両保険の部分のみが安くなるというもの。)

保険会社によってはメーカー純正品であることなどの条件もあるため注意。

これが適用されればおおよそ3%前後が割引となります。

ただ、イモビライザーの標準装備が普及したことから、この割引制度を廃止した保険会社もあります。

冒頭でも触れたように日本でも義務化が検討されているので、いずれ完全に義務化されればこの割引制度は廃止となる可能性も。

イモビライザーの仕組み

イモビライザーの仕組み

最初の項目「イモビライザーとは?」でも触れたイモビライザーの機械的な照合についてのもうちょっと詳しい解説。

まずは一目でイメージしやすい仕組みに関する画像を最初にご覧ください。

イモビライザーの仕組み

(※ 出典:「愛車を盗難・車上ねらいから守る基本5箇条」 日本損害保険協会)

イモビライザーではキーのヘッドに「トランスポンダ(transponder)」と呼ばれるICチップ(integrated circuit、インテグレイテッド・サーキット、集積回路)埋め込まれており、このICチップにIDコードが登録されています。

(※ トランスポンダは「transmitter(トランスミッター、送信するシステム)」と、「responder(レスポンダー、応答するシステム)」の合成語で応答装置とも呼ばれます。)

車両内部のECU(エンジン・コントロール・ユニット、エンジン制御装置)にもIDコードが登録されており、互いのIDコードを電気信号のやりとりによって照合、一致することでエンジンが始動できるという流れになります。

ちなみに、このイモビライザーの暗号の組み合わせは一般的に100万通り以上(具体的な数字は各メーカー非公表)あるといわれています。

関連記事:「わずかな時間でも注意!車上荒らしの傾向と対策」

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