急には止まれない?空走距離、制動距離、停止距離の違い

急には止まれない?空走距離、制動距離、停止距離の違い

運転の基本的な操作のひとつとなるのがブレーキで、車を停止しようと思ってからペダルを踏み替え、ブレーキペダルを踏み込むまでの間も前進し続けます。

車が停止するまでの距離には空走距離や制動距離が深く関係してきますが、今回はこれらの違いや詳細について解説します。

空走距離と制動距離と停止距離の違い

まず最初に解説するのが空走距離、制動距離、停止距離の違い。

空走距離はブレーキをかけようとしてから実際にブレーキが効き始める前までに車が走行する距離、制動距離はブレーキが効き始めてから停止するまでの走行距離、そして停止距離は空走距離と制動距離を合わせた合計の距離。

計算式にすると「空走距離+制動距離=停止距離」となります。

漠然と名称だけを見ても違いが分かりづらく混同しがちですが、別々に詳しく意味を知ればその違いも明確になると思うので、個別の解説は以降の各項目を参照してください。

ブレーキから停止まで…制動距離とは?

制動距離(braking distance)とはブレーキの効き始めから車が完全に停止するまでに要した走行距離のことで、おおよそ速度の2乗に比例して変化し、停止距離から空走距離を差し引いた距離となります。

(※ 「空走距離+制動距離=停止距離」なので、停止距離-空走距離=制動距離となるわけです。)

「速度の2倍」と間違われることも多いですが、速度の2乗、つまり「速度×速度」となるので注意しましょう。

制動距離には乗車人数を含めた車両総重量、ブレーキ性能、タイヤや路面の状態など物理的要因が強く影響してきます。

そもそも「制動」という言葉には「動きを制する」という意味があり、その運動(ここでは車の走行)に対する減速や停止のために働きかける作用を意味します。

ブレーキが効き始めることが制動に繋がるので、逆にブレーキがまだ効いていない状態、ペダルの踏み替えや踏み込み、遊びの時間は制動距離には含まれません。

制動距離の計算方法と参考例

先ほど制動距離は速度の2乗に比例すると書きましたが、これに摩擦係数を絡めることでおおよその制動距離を算出することができます。

その計算式は「(時速×時速)÷(254×摩擦係数)」。

乾いた道路での摩擦係数が「0.7」といわれているので、これを参考に速度別で算出した制動距離を以下の一覧にまとめてみました。

路面状況速度制動距離
乾いた道路
(係数 0.7)
50km/h14.1m
60km/h20.2m
70km/h27.6m
80km/h36.0m
90km/h45.6m
100km/h56.2m
雨の日、
ぬれた
アスファルト
(0.45~0.6)
50km/h16.4m
~21.9m
70km/h32.2m
~42.9m
100km/h65.6m
~87.5m

(※ 各種路面に対するタイヤの摩擦係数については、江守一郎 「新版自動車事故工学」、技術書院、1993年(平成5年)5月発行、45頁より引用。)

日常的に走行することの多い50km/hでも制動距離だけで10m以上、100km/hでは50mを超える距離が必要ということに。

50km/hのときと比べるとその差は約4倍の距離になり、速度が早くなるほど制動距離は増大していくことが明らかになっています。

…また、雨の日にすべって転びそうになるという経験をした人は少なくないと思いますが、これは「ハイドロプレーニング現象」が原因となっており、車の場合でも制動距離が増大する要因となるので注意が必要です。

他にも気を付けておきたいのがタイヤの磨耗で、路面との摩擦によってタイヤの溝が浅くなるほど制動距離も長くなってしまいます。

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ブレーキをかけるまで…空走距離とは?

ブレーキをかけるまで…空走距離とは?

空走距離(reaction distance)とは何らかの理由により車の停止を判断してからペダルを踏み替え、ブレーキペダルを踏み込んでからブレーキが効き始める前までの距離。

こうした操作は万全な状態であってもいくらかの時間を要し、このほんのわずかな時間であっても車は走行し続けるため油断はできません。

空走距離は特に人の判断力や精神状態などが強く影響してくるため、疲労感や考え事、ぼんやり運転(漫然運転)などによって距離が増大します。

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個人差や運転操作の影響も強い?

一般的にブレーキをかけようとしてから実際にかけるまでの時間は、過去の判例を見ても0.75秒とか0.8秒前後を平均的な反応時間として考えるようです。

しかし、十人十色である個人という要素が色濃い部分なので、単純に反応速度の速い人遅い人という個人差が関係してきますね。

また、健康状態や飲酒運転、年齢が高くなるほど反応速度は統計的に長くなる傾向など、少なくともこれらの要素が強く関係するため、一概に何秒と固定で考えるのには無理のある部分でもあります。

…こういった個人差に加え交通死亡事故を起こす原因として最も多い漫然運転(ぼんやり運転)などすると、反応はどれだけ遅れるか分かりません。

例えば反応時間をわかりやすく1秒とした場合、車の速度が50km/h程度であってもおおよそ13.8mも車は走行してしまいます。

反応時間を1秒として考えた場合の空走距離をまとめたのが以下の一覧。

速度空走距離
50km/h13.8m
60km/h16.7m
70km/h19.4m
80km/h22.2m
90km/h25m
100km/h27.8m

車の速度が100km/hに達しているときの空走距離は30m弱という結果に。

車を止めようと反応するまでのわずかな時間でも30m必要となれば、速度を出すことがどれだけリスクなことかが容易に想像できると思います。

たかだか1秒の話ですがリスクにつながる「されど1秒」といえるでしょう。

関連記事:「どんな違反?安全運転義務違反の内容や反則金など」

空走距離と制動距離を合わせた停止距離

空走距離と制動距離を合わせた停止距離

ここまで解説してきた空走距離と制動距離の合計が停止距離(stopping distance)になることから、速度が速くなるほど停止距離は相当な長さになります。

例えば50km/hで走行した場合の停止距離は、空走距離13.8m+制動距離14.1mで合わせて27.9mが必要となります。(反応時間は1秒で計算)

100km/hで走行した場合の停止距離は、空走距離27.8m+制動距離56.2mで合わせて約84mと、50km/hのときの3倍の距離を必要とするのです。

(※ 以下の一覧では反応時間を全て1秒として計算。)

速度空走距離制動距離停止距離
50km/h13.8m14.1m27.9m
60km/h16.7m20.2m36.9m
70km/h19.4m27.6m47m
80km/h22.2m36.0m58.2m
90km/h25m45.6m70.6m
100km/h27.8m56.2m84m

反応が少しでも遅れれば停止距離は長くなりますし、タイヤの磨耗や地面が濡れていた場合を想定すると、さらに長い停止距離を考えて走行しなければいけません。

「車は急に止まれない」という言葉は広く認知されていると思いますが、停止距離を曖昧に認識している人も少なくないのではないでしょうか。

停止距離を具体的な数字で確認すれば、止まれないということに対する現実味が増してくるのではないかと思います。

万が一のリスクを減らすためにも停止距離を意識した走行を心掛けましょう。

関連記事:「走行距離の平均や目安(買い替え時期など)の話」

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