クルマにも1年間の中で最も購入向けの月、いわゆる「買い時」があるので、そういった狙い目があるなら把握しておきたいところではないかと。
しかし、一口にクルマといっても新車と中古車ではタイミングや変動の理由が異なるので、狙うべき買い時もちょっと違ってきます。
この記事ではクルマの買い時とその理由、新車と中古車でなぜ違ってくるのか…などについての情報をまとめています。
2~3月は新車が安くなる!
結論からいうと新車の最も狙い目になるのは2~3月です。
「3月?4月?」と曖昧になる人も多いかと思いますが、この時期は決算セールが行なわれるので3月までが繁忙期となり、セールが終了する4月以降は閑散期になります。
より具体的にいうと通常気よりも値引き幅が大きくなりやすいので、なんだかんだいってもクルマの買い時としては最も適した時期といえます。
そもそもなんで安くなる?
買い時というのは多くの要素が絡み合って起こります。
その要素のひとつで深く関係してくるのが「インセンティブ」です。
日本語では「販売奨励金」などと呼ばれており、意欲をかき立てるための刺激策として用いられる報酬のことです。
(※ インセンティブはメーカーの販売台数を左右する要因のひとつにも。)
インセンティブは自動車メーカーからカーディーラーに対して支払われるもので、例えば数台売っても単価が1万円という場合でも、数十台という一定のラインを超えると単価は2万円などのようにアップします。
こういった性質からわずか数台の差でも大きな違いになることもあるため、ちょっと無理をしてでも条件を飲んで値引きをしてくれることもあるわけです。
(※ 値引きの限界値はメーカーによる制限があるので無茶はできない。)
決算セールの時期は1年間の中で最も販売台数が伸びる時期ですが、このときの動き方ひとつで営業成績は大きく異なり、つまりはインセンティブにも強く影響します。
黙ってても売りやすい時期なら無理しなくてもいいんじゃない?…と思う人もいるかもしれませんが、インセンティブは収入の大きな支柱になるものです。
各ディーラー間で起こる苛烈な競争、通常期より高く課せられるノルマなど、稼ぎのことを考えるとむしろ最も活動的に動かないといけない時期になるのです。
そういった理由からこの時期は価格を下げてでも販売に力が入るというわけです。
クルマの買い替えが集中
買い替えのために次のクルマを探す人もこの時期に多くなります。
最初の購入は決算セールでの値引きをきっかけにすることが多いと思いますが、次の買い替えでは車検前であることや自動車税といった要素も絡んできます。
…まず、車検についてはクルマの稼働率にもよりますが、時間の経過と共に整備が必要な箇所は増えていくので、車検費用も少しずつ膨らんでいきます。
そうすると車検前のぎりぎりまで使ったあとに買い替えを行い、車検の出費を抑えるというのが一般的な流れになります。
…あと、気になってくるのが自動車税の存在。
4月1日時点での所有者には自動車税や軽自動車税の支払い義務が生じます。
自動車税には還付制度があるので過払いになった分は戻りますが、軽自動車税にはこのような還付制度はありません。
買い替えがこの時期に集中するのはこれらの要素も絡むというわけです。
需要と供給のバランス
需要は「商品やサービスなどを求めること」。
供給は「商品やサービスを提供すること」。
需要が高いということは欲しいという人がたくさんいることを意味しており、需要が高まれば高まるほど黙っていても商品は売れます。
場合によっては通常より高い値段を払ってでも買いたいという人が多くなります。
「この時期に需要が高まるのなら決算セールは必要ないのでは?」…と思うかもしれませんが、このあたりは需要と供給の「需給バランス」がポイント。
確かに買い替えなどで需要が伸びるという要因はありますが、それは一部の要因をあげているだけで、全体で考えると新車販売台数は伸び悩んでいます。
新車販売台数の推移を大雑把にまとめてみるとピークになっているのは1990年で700万台超、1998年には600万台弱という状態ががしばらく続いており、2009年には初めて500万台を下回っています。
2017年度には2年ぶりに523万台と復調を報じられていますが、時代の流れを考えるとこれをさらに盛り上げるのはかなり厳しいことが予想されます。
…つまりは「供給>需要」という形。
クルマを売りたいと考えているメーカーやディーラー側、つまり供給側よりも需要の方が低くなりやすいので、この時期はそういったいくつもの要素が絡みつつ、結局のところ値下げが起こりやすい時期となっているのです。
6月と12月のボーナス時期
決算時期の他にクルマの買い時となるのが6月と12月のボーナス時期です。
これについては説明がなくても明らかなことですが、ボーナスの支給によって消費者の購買意欲が高くなりやすいため、ディーラーにとっても売りやすくなる時期です。
最初の項目の分もまとめると、買い時は「3月、6月、12月」となるので、新車の購入を検討する際は基本的にはこれに合わせて動くようにしましょう。
…逆にいうとこういった繁忙期の直後は大きなセールはないため、「4月、7月、1月」といった時期は様子を見ておいたほうがいい時期になります。
あと、決算セールやボーナスセールとは別に、「数周年セール」などのような独自のイベントセールも狙い目になるので、アンテナを張っておくのがおすすめです。
中古車の買い時にも色々ある
ここまでは新車の話ばかりしてきましたが、それと比較して欲しいのが中古車の買い時についてです。
同じクルマだから同じ動きをするのでは?…と思われがちですが、そもそもの立ち位置が異なるので価格の動き方もちょっと違ってきます。
中古車の買い時とは?
中古車には買い時がない…という意見も聞きますがそんなことはありません。
…しかし、買い時がないと考えるのも重要だったりします。
(※ 買い時がないという考え方については後述します。)
まずは結論にもつながる中古車価格の変動について説明すると、中古車の場合であっても新車と同じく常に一定のバランスを維持しているというわけではなく、そのバランスが乱れるような特定の時期が存在します。
例えば新車の場合では3月が買い時という話をしましたが、中古車では同じ時期に価格は下がりません。
むしろ、供給よりも需要の方が伸びやすく、欲しがる人が多くなると価格が高くなりやすいので、実は「価格のみ」を考えるとやや購入には向かない時期となります。
例外的なケースはいくつかありますが、それでも基本的には新車の大セールが落ち着いた4月あたりは中古車を買う狙い目のひとつになってきます。
…理由としては時間の経過。
分かりやすく言えば中古車は「魚の鮮度」に近いものがあり、「時間の経過と共に価値が下落する」という特徴があります。
つまり一般的なクルマは放って置いても価値が下がるので、在庫として寝かせておいても中古車販売店にとってはデメリットにしかなりません。
多くの人がクルマを買わなくなる時期、需要が低下する時期においても中古車は徐々にその価値が下がっていきます。
そういった背景を考えると、早めに売りさばきたいが需要が低下している時期でもある…ということで中古車はこの時期に値下がりしやすいというわけです。
中古車の需要と供給の話
中古車は特に需要の影響を受けやすいというのが特徴です。
例えばどんなに状態の良い中古車が1万円で売っていても、その商品を欲しいという需要がなければ1台も売れることはありません。
…続いて一般的な例え話もしてみましょう。
新車を購入する人が最も多いのは3月なので、数年後の同じ時期に買い替えをする人が比較的に多くなります。
車検や税金などを含めて考えるとぎりぎりまで乗ってから処分し買い替える…といった流れが一般的になるからです。
そうなると同じタイミングで中古車の需要も高まります。
買い替える人が多くなると、これまで使っていたクルマが中古車として市場に多く出回り、需給バランスが一定に保たれるので中古車価格は下がりにくいのです。
また、中古車を販売しても自動車メーカーからインセンティブをもらえるわけでもないので、この時期に中古車販売店は無理して値下げをする必要もありません。
こういった点だけ見ても新車の場合とは根本的に異なるというわけです。
買い時がないという考え方
中古車には買い時がない…というのは矛盾しているようでつじつまの合う話。
要は中古車が一点物であるということ。
中古車は同じタイプのクルマであっても、前オーナーの使い方など様々な要因でクルマの状態には大きな違いがあり、同じ状態のものを探すのは難しいです。
例えば3月頃に自分の条件にぴったりの中古車を見つけたとしましょう。
自分がいいと思ったクルマは多かれ少なかれ他の人も目を付ける可能性があり、そういったクルマが4月まで様子を見て残っているか…という話です。
ちょっと金額が高いとしても、「様子を見ている間に買われてしまった…」という経験がある人は少なくないし、条件の良かったクルマほど再び見つけるのは難しくなります。
確かにリズムはあるので待てば安くなる可能性はありますが、様子をうかがっている間に欲しかった1台を逃すようでは元も子もありません。
…つまり、特定の月だけを買い時とせず、「ぴったりの1台を見つけたその時こそ買い時!」といわれることが多いのはそれが理由になっているのです。
条件に合うクルマと価格の変動、どちらを重視するかは最終的には各々で判断するしかありませんが、好機を逃した後で後悔することがないように、ここで解説した買い時の考え方を頭に入れておきましょう。
在庫の確保が買い時につながる
ちなみに、月別の新車販売台数と中古車販売台数を比べてみると、販売台数の動きはほとんど同じような動きになります。
なぜ新車と中古車で販売台数が同じ動きになるかというと、これは欲しいときに欲しいクルマを見つけやすい状態ができているから。
中古車販売店も需要期は分かっているので黙っているわけではありません。
この時期に合わせて在庫をなるべく多く確保しておき、様々な顧客のニーズに応えるための対策をしておきます。
これにより、競争率は高くても在庫を確保しているので欲しいクルマを見つけやすく、結果として需要の高い時期にクルマをたくさん売りさばけているというわけです。
…在庫が多いということは自分にぴったりのクルマを見つけやすいということであり、価格ではなくタイミングとしての買い時につながりやすいということです。
クルマの年式が古くなる日
4月以外に需要の低下で価格を下げざるを得ない月が12月です。
…とはいっても12月そのものに何かイベントが起こるわけではありません。
1月1日という日付はもれなく全てのクルマの年式が1つ古くなる日であり、2年落ちなら3年落ちといった感じで数字が1つ増えてしまう日です。
クルマは「低年式(年式の古いもの)」より「高年式(年式の新しいもの)」の方が好まれるため、例え1ヶ月の差であってもクルマの価値は下がります。
だからといって実際のクルマの性能が突然低下するわけではないので、年式を気にしないのであれば「価格での買い時」として狙う選択肢はありだと思います。
リズムに当てはまらないもの
基本があれば例外もあり、特定のリズムに当てはまらないものもあります。
…そのひとつは人気車種。
例え話で「多くの人が欲するなら高いお金を出してでも…」という話をしましたが、その話にぴったり当てはまるのが人気車種です。
理由は単純明快ですが、多くの人に人気があるので価格を下げる必要がなく、時期に関係なく売れやすいので買い時というチャンスが生じにくいのです。
維持コストが安くて小回りの利く軽自動車は全体的に価格は落ちにくいですが、その中でも人気車種であるN-BOXやワゴンRは特に値落ちしにくいです。
関連記事:「平均10万円アップ?軽自動車の買取相場にまつわる話」
…続いてはモデルチェンジ。
性能や見た目よりもコストを重視するならモデルチェンジは買い時のひとつ。
マイナーモデルチェンジのときはそれほど影響はありませんが、フルモデルチェンジのあとなら旧モデルが市場に多く出回っているので狙い目です。
例えば古いモデルとそれよりも装備の充実した新しいモデルが、全く同じ状態&全く同じ価格で提示されれば新しいモデルに魅力を感じる人は多いでしょう。
つまり、古いモデルは需要が低下するため価格を下げざるを得ません。
クルマにこだわらずコストを優先して考えているのであればこれを逆手にとり、モデルチェンジのタイミングも加味して考える選択肢もおすすめです。

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